気候変動への対応
TCFD提言に基づく開示
当社は、1991年に「人にやさしく 自然にやさしく 地球にやさしく」をテーマに静岡ファクトリー第1棟を竣工し、理念に基づき当社が大切にする価値観として「環境」を掲げ、過去から継続して環境保全の取り組みを行ってきました。
当社が事業で用いる原材料、エネルギーはすべて自然の恵みを受けたものであり、気候変動は当社にとって重要な課題であるとの認識のもと、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に賛同し、2021年よりTCFD提言に基づく分析を実施しています。
温室効果ガスの排出低減
再生可能エネルギーの活用
静岡ファクトリーでは2基(定格出力300kW/基)の風力発電機を設置し、主に排水処理施設の動力源として活用しています。また、2020年10月に、第3棟屋上部分に太陽光発電設備(発電能力138kW)を新設し、再生可能エネルギーの設備増強を行いました。風力と太陽光の2つのクリーンエネルギーを活用し、最大時には静岡ファクトリーの総使用電力の12~13%を賄っています。
氷蓄熱システムの活用
1991年の静岡ファクトリー竣工時から氷蓄熱システムを導入しています。電力使用量の少ない夜間に氷を作り、昼間にその氷を溶かして昼間の使用電力量を削減しながら冷水を供給しています。下処理・カットを終えた野菜を洗浄し冷やしこむ際に使用しています。
この取り組みが評価され、財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターが主催する「第12回蓄熱のつどい」において、蓄熱システム普及に向け貢献している企業として、感謝状受賞企業に選ばれました。現在では、この氷蓄熱システムの考え方を、神戸・玉川ファクトリーにも導入しています。
エネルギー脱炭素化への取り組み
神戸ヘッドオフィス・神戸ファクトリー(2021年10月~)と玉川ファクトリー(2022年5月~)はカーボンニュートラルLNG(液化天然ガス)*1を使用しています。また、玉川ファクトリーでは2021年10月より環境対応型電力*2を使用しています。そして、静岡ファクトリーでは2023年8月に静岡県内の水力発電由来のCO2フリー電力「静岡Greenでんき」*3の使用を開始しました。これにより当該事業所におけるガスと電力の使用に係るCO2排出量が実質ゼロになります。
*1カーボンニュートラルLNGとは、天然ガスの採掘から燃焼に至るまでの工程で発生する温室効果ガスを、環境保全プロジェクトにより創出されたCO2クレジットで相殺することにより、地球規模ではこの天然ガスを使用してもCO2が発生しないとみなされるLNGのことです。
*2環境対応型電力の内訳は、風力発電や水力発電、バイオマス発電、地熱発電、太陽光発電などの再生可能エネルギー由来の電力のほか、再生可能エネルギー由来の非化石証明書やJクレジット等の購入で対応しています。
*3「静岡Greenでんき」は大井川・天竜川・富士川・安倍川の各水系の豊かな水源からうまれた水力発電由来の地球にやさしい静岡県産のCO2排出ゼロの電気です。